ウイルスワクチン
内野 FOCUS First
2021.07.29
こんにちは、小名木です!
最近よく耳にするワクチンについてです。
細胞は、遺伝子を含んだ核と、その指令を実行する細胞小器官を含む細胞質で成り立っていますが、自然界には、核だけの濾過性病原体がいます。それがウイルスです。
ウイルスは、生物と無生物の中間物と考えられ、細胞のように栄養摂取、たんぱく質合成、エネルギー産生、増殖・分裂するのに必要な細胞の小器官や細胞膜を全く持っていません。しかし、自分のたんぱく質合成や遺伝暗号のDNAやRNAは持ち、侵入した細胞の小器官を利用して、自分の複製に必要な部品を作らせ、細胞質内で組み立てて細胞外に出ていきます。このため、入り込まれた細胞は破壊されてしまいます。ウイルスに効く薬剤が作りづらいといわれているのは、ウイルスの増殖・分裂が、このように、薬剤の到達が難しい細胞内で行われるためです。
そこで、ウイルスに対しては、実際のウイルスと構造が非常に似ていて、病原体を持たない物質(例えばウイルスの膜の一部など)を体内に投与し、これの抗体をあらかじめ作っておき、ウイルスの侵入に備える方法が用いられています。これが、ウイルスワクチンといわれているものです。
また、どんどん変異していくのも特徴なので、なかなか厄介ですね、、。