整体観
内野 FOCUS First
2021.10.30
こんにちは、小名木です!
今回は「整体観」についてです。
東洋医学の特徴は、いろいろな観点からいくつも挙げられると思いますが、特に注目すべき東洋医学の特徴を取り上げます。
まず挙げるべき大きな特徴は、自然や宇宙との一体観です。
一体観とは、生体の状態を外的環境や生活習慣など、生体を取り巻く諸条件の影響を捉えること。また、生体の内的因子の相互関係や精神心理状態など、内的諸条件の複合的な作用の結果で機能するものとして捉えることの二つを意味しています。
つまり、一体観は構造や機能すべてに当てはまり、大宇宙で成り立つ原理原則は、その構成要因すべてに同様に当てはまると考えます。自然現象として日常的に目にする様々な現象を支配する原理は、生体内においても特別なことではなく自然界同様に作動します。こうしたいろいろな原理や原則は、個々の特別な目的に応じて複合的に組み合わさり、生体機能という複雑な構成をしますが、一つひとつの要素は自然界の仕組みと何ら変わりのないものなのです。つまり、自然の中に人がいて、人の中に自然があると表現できるのです。
整体観とは、一個体が全宇宙の中で有機的に機能する一要因であると同時に、個体もまた一個の有機体として全宇宙と同様の構造や原理で機能していることを意味しています。個は全体のために機能し、全体が機能することで個が存在し得るという考え方です。会社も同じようなことが成り立ちますね。社員が存在して会社、会社があって社員が存在する。それらの機能をつかさどる原理は、原則として同一であるという東洋医学の考えにも一致します。
こうした整体観の考え方を活かすには「ある現象を見るときに、常に内外両要因の視点から分析することが必要ですね!
次回は「陰陽論」についてです。日常的に経験する様々な現象の根底に流れている性質について紹介します。